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まつきよ税理士事務所

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食券の販売と税金

新型コロナウィルスの影響によって経済活動が制限され、現在様々な商売でダメージを受けています。たとえば飲食店。その飲食店を助けようと、ウィルスの影響が落ち着いてから利用できる食券の購入を呼びかける動きが報道されています。この動きにインスパイアされてこれから食券を発行しようというかたもいらっしゃるかと思いますので、食券の販売に関する税金の注意点などを確認したいと思います。

原則は即売上

食券を販売しただけだと売り上げにならないように思われるかもしれませんが、返金不要であれば食券を販売した日に売上になります。

税金上は、売上計上した年分の税金の支払いが増えます。税金が前のめりになるかんじとでも言えるでしょうか。たしかに、返金不要であれば確実な収入ですから売上にしないといけません。

利用時に売上にできそう

ただ、食券販売時に売上とするのは違和感を感じるかたもいるかもしれません。まだ利用されていないで食材も使ってないのでそのとおりだと思います。また、せっかく食券代金を得られたのに、課税されてしまうと効果半減です。そこで、国税庁が利用時に売上計上する方法を認める取り扱いをしているそうです。

こちらは国税庁ホームページからの引用です(所得税基本通達)

36・37共-13の2 商品の引渡し又は役務の提供(以下この項において「商品の引渡し等」という。)を約した証券等(以下36・37共-13の3において「商品引換券等」という。)を発行するとともにその対価を受領した場合における当該対価の額は、その商品引換券等を発行した日の属する年分の総収入金額に算入する。ただし、その者が、商品引換券等(その発行に係る年ごとに区分して管理するものに限る。)の発行に係る対価の額をその商品の引渡し等(商品引換券等に係る商品の引渡し等を他の者が行うこととなっている場合における当該商品引換券等と引換えにする金銭の支払を含む。以下この項において同じ。)に応じてその商品の引渡し等のあった日の属する年分の総収入金額に算入し、その発行に係る年以後4年を経過した年(同年前に有効期限が到来するものについては、その有効期限の翌日の属する年とする。)の12月31日において商品の引渡し等を了していない商品引換券等に係る対価の額をその12月31日の属する年分の総収入金額に算入することにつきあらかじめ所轄税務署長の確認を受けるとともに、その確認を受けたところにより継続して総収入金額に算入している場合には、これを認める。

あらかじめ税務署の確認を受けたんだったら(法律とは異なりますが)利用時に売上計上しても私たちは認めますよということです。そんなのどうなのかなと思いますが、この件に関してはみなさん納税者が得するだけですから誰も異を唱える人はいないようです。

ちゃんと管理できるか

上記の通達のポイントは、ちゃんと管理することです。あらかじめ税務署の確認を受ける際にどうやって管理するかを聞かれそうですね。わからなかったら税務署に教えてもらって取り入れるのもよいかと思います。使用しているレジで対応できるのかどうかなども確認が必要でしょう。

消費税は利用時

消費税は、付加価値を提供した時に生じる税金ですから、利用時に消費税を認識します。ということは、消費税の納税義務があるかたは、どっちにしても食券を管理しないといけないということになります。

消費税はイートインとテイクアウトで税率が異なることも考慮しないといけませんし、食券の有効期限が長いと次回の増税やインボイス導入のタイミングにひっかかってしまうかもしれません。いろいろ考えて準備する必要がありそうです。

税金以外の注意点は

あまりないとは思いますが、大規模に食券を発行する場合などは、資金決済に関する法律の対象になってしまうようですのでご注意ください。また、当然ですが食券の偽造防止なども気にしないといけないかと思います。

まとめ

今般の新型コロナウィルスの流行によってクローズアップされた食券。キャッシュフローの改善になるほか、リピーターを増やすことにもつながりますので面白いかもしれません。アイデアや工夫でピンチをチャンスに変えましょう。


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