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まつきよ税理士事務所

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勤務時代の失敗エピソード

以前ブログをしていた際にも書いた内容ですが再掲します。私がどんな気持ちで仕事に取り組んでいるかを感じ取っていただけると幸いです。

不況真っ只中

今回は勤務時代に失敗したエピソードから学んだことを書いてみます。この件で、税理士はどうあるべきかを考えされられました。

10年前くらいのことです。とある工事業のお客様。当時は世の中全体が不況でしたが、そのお客様の業界は特に厳しく、不況真っ只中でした。私は、勤務先の税理士に同行してそのお客様を毎月訪問していました。今月も売上げなかったですねぇ~と毎月話しているうちに資金繰りが悪化し追加融資を受けるの繰り返しといったかんじでしたが、とうとう追加融資が受けられなくなって、行き詰ってしまいました。従業員も何名かいましたが、順々に退職してもらうようなかんじで、とても辛い思いをしました。なにより、社長に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

明らかに業界自体が不況のどん底でした。加えて、大口の得意先も(社長の話では)営業がうまくいっていないということでした。その反面、社長はその得意先と長い付き合いがあり愛着をもっていたようです。結局、見積り作業には付き合わされるものの、得意先が受注できないので、売上げが立たない状況でした。

どんなアドバイスをすべきだったか

何かを変えないといけない状況でしたが、勤務先の税理士の手前気の利いたことも言えず、そのまま時間だけが経過してしまいました。勤務先の事務所は、サービス業に徹しているようなかんじだったので、厳しいことというか、こちらから何か言うことはありませんでした。今思うと、社長はどうしたらいいのか分からなくなっていて、ガツンとしたアドバイスを期待していたかもしれません。

ここで私が学んだことは、たしかに税理士業はサービス業の側面がありますが、サービス業に徹しすぎて親身になることを忘れてはいけないということです。そうすれば、もう少しお役に立てたのではないかなと思っています(当時はアシスタントだったので事務所の方針に抗えませんでしたし、私自身もどうしてよいのか術を知らなかったのですが)。

たとえば、その大口得意先以外の仕事をやっていきましょうとか、集めた名刺から営業先を洗い出して営業強化をしてはどうかとか、せめて従業員の給料を払えるくらいの売り上げはとりましょうとか、持ちこたえて業界が復活するのを待ちましょう・・・という話しを親身にできればよかったなと思っています。

そして、いざという時にそういう話ができるように、好調な時からコミュニケーションを深めておくべきなんだなと思いました。

私が考える税理士の立ち位置

だからと言って、親身の意味を履き違えて土足で家に上がり込むようなことはいけません。税理士がお客様に「もう会社辞めたら?」とか「そんな得意先と取引するのはもうやめな」などと言うべきではありません。決断し、実行するのはあくまで経営者本人です。それが経営です。それをいくら税理士とはいっても、部外者がそんなことを言っては絶対ダメだと思います。

税理士は会社の経理を担当するので数字的な会社の状況には詳しくなります。一方で社外の人間ですし、いろいろな業種の会社とお付き合いしているので、客観的に会社のことを見ることもできます。すなわち、数字的なことは内情を知っていて、業務的なことは客観的に見ることができる、そういう存在です。ぜひ上手にご活用ください。私もこの経験を糧にして、税理士という立場を活かせるように日々努力してまいります。


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